
自然栽培とは
自然栽培とは、農薬や肥料、堆肥なども使わず、
その土地の土や微生物の力だけで育てる栽培方法です。
肥料で栄養を与えて早く大きくするのではなく、
作物自身が自分の力で土の中から必要なものを
受け取りながら、ゆっくりと育っていきます。
里山れんこんでは、千葉の里山の自然環境の中で、
農薬・肥料・堆肥なども使わずにれんこんを育てています。
このページでは、自然栽培とはどんな農業なのか、そして
里山れんこんが大切にしている考え方をお伝えします。

自然栽培とはどんな農業?
自然栽培とは、肥料で栄養を与えて早く大きくするのではなく、
作物自身が自分の力で土の中から必要なものを受け取りながら、
ゆっくりと育っていく農業です。
その土地の土壌や微生物、生きものの環境を大切にしながら、
自然の力を生かして作物を育てていきます。
自然栽培の考え方の一つに、
「田んぼのものは田んぼに、畑のものは畑に」
という考えがあります。
里山れんこんの田んぼでも、周りの山から枯葉が落ちて田んぼに入ることがあります。
しかし、その枯葉が分解されてできる土は、田んぼの土ではなく「山の土」と考えます。
そのため、田んぼで育つ米やれんこんにとっては、
山の土が多く入りすぎることは必ずしも良いとは言えないという考え方もあります。
しかし実際の田んぼでは、まだはっきりと答えが出ていないこともあります。
里山れんこんの田んぼでも、枯葉が多く落ちる場所では、
れんこんの生育があまり良くないことがあります。
ただ、それが枯葉の影響なのか、上に木があることで日陰になるためなのか、
まだ私自身もはっきりとした答えは出ていません。
自然栽培では、このように実際の田んぼを観察しながら、
自然の仕組みを学び続けていくことも大切だと感じています。
自然栽培の野菜はどう育つのか

自然栽培では、肥料・追肥・農薬を一切使用しません。
「食事ももらえずに育つようなものだ」
「病気になっても薬をあげないのと同じだ」
そんなふうに言われたこともあります。
私自身も、アブラムシが大量に発生したとき、ザリガニが新芽を食べてしまったとき、幼虫が葉っぱをむしゃむしゃ食べているとき、悲しくなる場面を何度も経験してきました。
アブラムシを手でつぶして回ったこともあります。
でも、やっと終わったと思ったら、最初の場所にはまたアブラムシがびっしり。
何をやっても追いつかず、自然に勝てるわけはないのだと悟りました。

では、アブラムシはなぜつくのか。
その根本を考えていくことこそ、自然栽培の面白さでもあります。
自然栽培では、アブラムシは窒素を食べに来てくれている、とも言われます。
私がアブラムシの大量発生で困っていたころ、自然栽培の先輩たちが田んぼを見に来て、「順調だね」と言ってくれました。
みんな同じような経験をしてきたからこそ、わかるのだと思います。
たとえば、隣の畑で肥料をたくさんまいていると、その周りだけアブラムシがつくことがあるとも聞きました。
そしてアブラムシは、役目を果たすといなくなる、と。
実際に里山れんこんの田んぼでも、アブラムシにひどくやられた場所ほど、翌年にはほとんどつかなくなりました。
また、ザリガニが大量発生して新芽を食べてしまい、8割ほどれんこんがなくなってしまった年もありました。
鴨なのか、亀なのか、れんこんを食べられてしまい、収穫してもほとんど使えない年もありました。
そのときの私は、どうすることもできませんでした。
ただ見守りながら、これもアブラムシと同じように、何かのバランスを整えてくれているのかもしれない、と感じていました。

すると不思議なことに、翌年は必ずといっていいほど良くなっていくのです。
しかも、被害が大きかった場所ほど、かえって良くなることがあります。
何もしていないのに、です。
人間は、自然の仕組みをまだほんの一部しかわかっていないのだと思います。
だからこそ、科学者の方々も、自然栽培の田んぼや畑を見て「どうして肥料がないのに育つのだろう」と不思議に思い、そこから研究が始まるのだと聞いたことがあります。
本当に、人間が自然をコントロールできるわけではありません。
自然に任せておくことで、全体のバランスが整い、作物が上手に育つ方向へ向かっていく。
その姿を目の前で見せてもらえるのが、自然栽培の面白さだと思います。
自然栽培の野菜の魅力

自然栽培の野菜は、肥料で早く大きくなる野菜とは違い、
ゆっくりと時間をかけて育っていきます。
自分の力で土の中から必要な分だけの栄養を受け取りながら育つため、
実がしっかりと詰まり、力強さを感じる味になるように思います。
食べたときに
「味が濃い」
「甘い」
「香りが良い」
と感じる方も多く、
その野菜本来の味わいがはっきりと出ているように感じます。
また、自然の中で自分の力で生き延びてきた野菜には、
どこか力強さがあり、食べると元気をもらえるような感覚があります。
土の中の微生物や生きもの、
自然の環境の中で育った野菜。
自然栽培の野菜には、
その土地の力がそのまま詰まっているように感じています。
自然栽培と有機栽培・無農薬栽培・自然農の違い
自然栽培という言葉は、有機栽培、無農薬栽培、自然農など、似た言葉と一緒に使われることが多く、
違いがわかりにくいと感じる方も多いと思います。
細かな考え方や実践方法には幅がありますが、里山れんこんでは次のように捉えています。
無農薬栽培
農薬を使わない 肥料は有機肥料が多い
肥料は使う場合もある
有機栽培
化学肥料・化学合成農薬を使わない
有機JAS認証の基準の中で肥料や農薬を使用可能
自然栽培
農薬・肥料・堆肥を使わない
その土地の土や微生物、自然の力を生かして育てる
自然農
農薬・肥料を使わない
耕さない、草を生かすなどの考え方や流派が多様
自然栽培は、作物を大きく育てるために外から何かを足すのではなく、
むしろ人間が与え続けてきた肥料などを抜いていくことで、
本来その土地に備わっている自然のバランスを取り戻すという考え方です。
作物もまた本来の力を発揮し、必要な栄養を自然の中から自ら受け取りながら育つため、
ゆっくりではありますが、中身の濃い野菜が育つと考えています。
里山れんこんが自然栽培で大切にしていること

里山れんこんが自然栽培で大切にしているのは、
自然を信じること、なるべく何もしないこと、そして感謝することです。
今までにもいろいろなことがありましたが、自然がやろうとしていることを人間が無理に変えたり、できないようにしたりすると、必ずといっていいほどうまくいきませんでした。
その経験を重ねる中で、余計なことをしないことが、結果的にいちばん自然で、いちばん効率がよいのだと感じるようになりました。
そして、感謝すること。
れんこんに、自然に、周りの人に、お客様に。
すべてに感謝することを大切にしています。
ありがとうの気持ちは、めぐってまた自分に返ってくる。
そんなことを、自然栽培を通して日々感じています。

農薬・肥料・堆肥・除草剤を使わない理由
誰もが、農薬を使いたくて使っているわけではありません。
病気になるから、虫が来るから、農薬を使うのだと思います。
では、なぜ虫が来るのか。なぜ病気になるのか。
里山れんこんでは、それは自然のバランスが崩れているからだと考えています。
そして、そのバランスを整えるために、虫が来たり、病気が出たりすると感じています。
それを農薬で抑え込むと、一時的には解決したように見えても、
さらにバランスが崩れ、別の病気や虫を招いてしまうことがあります。
そうして悪循環が始まってしまいます。
だから里山れんこんでは、農薬・肥料・堆肥・除草剤を使いません。
自然のままに任せることが、結果的にいちばん自然のバランスを整える、
最短で確かな方法だと考えているからです。
少しスパルタに感じるかもしれませんが、
それが本来の力を引き出すことにつながると信じています。
自然栽培のれんこんを育てる手仕事

れんこんづくりは、機械だけではできません。
日々の観察と、人の手による丁寧な作業が欠かせません。
田んぼの状態を見ること。
れんこんの育ち方を見ること。
収穫し、洗い、選び、届けるところまで、
一つひとつに手間をかけています。
自然栽培は、自然任せに見えるかもしれません。
でも実際には、自然をよく見て、必要以上に手を加えず、それでも丁寧に関わる農業です。
里山れんこんでは、そんな手仕事の積み重ねを大切にしながら、れんこんを育てています。
自然栽培のメリット・デメリット
自然栽培は、自然の力を生かして作物を育てる農業です。
一方で、良い面だけでなく難しさもあります。
メリット
農薬や肥料にかかる費用や手間が少ない
土や微生物など、その土地本来の力を生かせる
野菜本来の味わいが出やすい
環境への負担が少ない
自然と向き合う中で、自分自身の心や体も整っていく
デメリット
収量が少なく、安定しにくい
特に最初のうちは、虫や病気が一気に出て、うまく育たないことがある
何年続ければ安定して育つようになるか、その土地によって異なり、先が読みにくい
見た目が悪くなることも多い
病気が出たり虫が来たりしても、すぐに手をかけてあげられないもどかしさがある
自然栽培についてよくある質問
Q
自然栽培なぜ、堆肥をあげないのですか?
A
自然栽培では、肥料のことを「毒肥」と呼ぶ考え方があります。
それは、肥料が作物を一時的に大きく育てることはあっても、長い目で見るとその土地本来のバランスを崩してしまうと考えるからです。
自然は、もともと自らバランスを取ろうとする力を持っています。
けれど、そこに肥料や堆肥を入れることでバランスが崩れ、害虫や病気が起きやすくなり、さらに農薬が必要になる、という悪循環につながることがあります。
自然栽培では、まずは土の中に残っている過去の肥料分を、できるだけ抜いていくことを大切にします。
肥料を吸っていると思われる草も、できるだけその場に残さず外へ出し、土地が少しずつ本来の状態に戻っていくように考えながら育てています。
自然のバランスが整うのを待ち、よく観察しながら、ゆっくり育てていく。
それが、私たちの考える自然栽培です。
Q
肥料も農薬も堆肥も入れないとのことですが、何か使っているものはありますか?
A
里山れんこんでは、肥料・農薬・堆肥・除草剤などなにも使っていません。
本当に何も加えず、その土地と自然の力に任せて育てています。
ただ、何もしないということではありません。
自然をよく観察し、その土地が本来のバランスを早く取り戻せるように、何ができるかを考えながら向き合っています。
自然に任せることをとても大切にしているのが、自然栽培の特徴です。
Q
どんな野菜でも自然栽培で育てられますか?
A
私たちは、どんな野菜でも同じように育てられるわけではないと考えています。
大切なのは、その土地に合った作物を育てることです。
たとえば、田んぼのように水の多い土地に、山でよく育つ果樹を無理に植えてもうまくいきません。
反対に、その土地の水や土、風土に合った作物であれば、自然の力を生かしながら育てやすくなります。
自然栽培は、人が無理に合わせるのではなく、その土地に合うものを見極めて育てていくことが大切だと考えています。
まずは里山れんこんを味わってみてください
自然栽培のことは、言葉だけでは伝えきれない部分があります。
だからこそ、まずは実際に食べていただけたら嬉しいです。
里山れんこんでは、季節の生れんこんや、毎日の食事に取り入れやすいれんこんパウダーをご用意しています。
千葉の里山で、自然の循環を大切にしながら育てたれんこん。
ぜひ一度、味わってみてください。











